「コンビニ人間」
著者:村田沙耶香
出版:文藝春秋
初版:2016/7/30
あらすじ
主人公の恵子は36歳・独身・コンビニアルバイト店員である。
恵子は子供のころから、まわりの人々からは「異質」に見られていると感じている。
それならば異質と思われないように生きていかねばと思い、異質でない人のしぐさや行動、話し方を模倣し、まわりの人々が安心するかどうかを確かめながら生きてきた。
正社員としては就職せず、新規オープンのコンビニでアルバイトを始めて18年。コンビニで働き、コンビニの商品で食事をし、コンビニで聞こえる音に反応して体が動くようになっていた。それによって社会のなかで異質な存在ではない暮らしを送ることができていた。
しかし、最近、1回も就職せずいつまでもアルバイトを続けていること、恋愛も結婚もしないことが、年齢とともに「異質」に捉えられることを感じていた。
そこで、思いついた「脱・異質」の方法とは…。
感想
読み進めていても、先が読めないお話で、おもしろい本でした。
おまけに自分が「異質」と思っている恵子は、完璧なコンビニ店員でした。
コンビニ業界は見逃してはいけない逸材だと思います。
登場人物は、それぞれの人物像がきちんと描かれていて、とても読みやすかったです。