本のタイトルではなく、イベントのタイトルです。
G.Itoya B1 INK.Ink.ink!~インク沼へようこそ~
2018/9/19(水)~2018/9/26(水)
行ってきました。
銀座伊東屋では初めてのインクイベントだそうです。
国内外の42ブランド約1,000種のボトルインクを自由に試し書きできるイベントです。
普段であれば、店頭で店員さんにお願いしながら試し書きするところ、開場時間内であれば何時間でも試し続けても良いという、好きな人には必見のイベントです。
ちなみに私はインク沼の住人ではなく、インクのことはほとんど何も知りません。
万年筆は学生のころから常用していますが、インクはどこでも手に入るメーカーのブルーブラックくらいしか使って来ませんでした。こだわりは全くありません。
イベント参加の流れ
①イベント会場に到着。
②入り口の受付レジで、入場料の500円をお支払い。
③500円と引き換えに、試し書き用のノート、つけペン、インクリスト、伊東屋のステッカー、万年筆クリーニングペーパー、つけペンふき取り用のポケットティッシュを受け取る。
④棚にずらっと並んだボトルインクを好きなものから試す。
⑤気が済む。
⑥それぞれの棚に販売用の商品も陳列されているので、購入したいインクがあれば、入り口のレジでお会計。
⑦商品を購入してもしなくても、つけペンを受付にて返却して退場。
⑧当日であれば、試し書き用のノート(日付入り)を提示することによって再入場が可能。
混雑具合、雰囲気、感想
私が会場に到着したのは、土曜日のお昼ごろでした。
会場内には30人くらいの人々がいましたが、入場口には並んでいる人もなく、すんなり受付できました。
貴重品以外の荷物を置いておける棚が設置してありましたが、ポケットにお財布が入らないため、荷物は持ったまま参加することに。長時間立っていることになるので、荷物を預けて手ぶらの方が体が楽そうです。ミニバックを持って行けば良かったなと思いました。
3列の棚が設置されていて、1つの棚にそれぞれボトルインクが2列並んでいます。人々は、1つの棚を挟んで、対面でインクを試します。
ボトルのふたは基本的には開いていて、つけペンにインクをちょっと付けて、試し書きします。受付でもらった試し書き用のノートに書いている人も、持参したノートに書いている人も、インク棚に置いてある試筆用紙に書いている人も、いました。
この試筆用紙の書き心地が良くて、びっくりしました。神戸派計画のグラフィーロペーパーでした。
ボトルのふたが閉まっているものもあって、これはラメ入りのインクです。ふたを閉めた状態でボトルを振り、沈殿しているラメを浮かせてからペンにつけます。
このラメ入りのインクですが、どうやらふたが緩かったのか、振るとインクが手にあふれてくるという事態が何度も起こっているようでした。インク初心者の私は、このリスクを冒してまでラメを試したい気持ちはなく、ラメはスルー。
さらに、ものによっては2段目に陳列されているインクもありました。これはちょっと厳しい。何が厳しいかといいますと、インクの名前を知ろうとボトルに顔を近づける姿勢が厳しい。まわりに人が少なければしゃがむことで解決できますが、なかなかそうもいきません。中腰が厳しくて、2段目のインクもほぼスルー。
結局、私が試筆できたの186色でした。1,000種って、沼が広すぎる。
42ブランドのうち、私が名前を知っていたのは、15くらいです。本当にたくさんのメーカーがインクを開発しているのですね。ボトルも各メーカー特色があって、とても美しいと思いました。ボトルも魅力のひとつなのかな。ナノ顔料とか、没食子インクとか、わからない言葉も多くて、あとで調べようと思いました。
色でいいなと思ったのは、ナカバヤシ「浮世絵インク 青の革命」というシリーズです。様々なあおいろを表現したインクで、どれも落ち着いた色合いで素敵でした。
会場の雰囲気は、騒がしくもなく、皆さんが譲り合って楽しんでいて、良かったです。半数くらいがおひとりさまだったと思います。
試筆に満足し、つけペンを返却して退場しようという時に気が付きましたが、入場の受付にいつの間にか長蛇の列が!30~40人くらい並んでいたと思います。午後3時半くらいでした。
皆さん、インクお好きなんですねぇ。
と、いうわけで、3時間30分会場にいたことになります。
トークショー
途中、会場内で始まったトークショーも拝見しました。
ナガサワ文具センター「Kobe INK 物語」の開発を手掛けていらっしゃる竹内直行さんと、枻(えい)出版社「趣味の文具箱」の清水編集長によるトークショーです。
・インクで描かれた作品の紹介
・お二人の出会い
・Kobe INK 物語 開発話
・今、人気の色
・お二人が普段使っている色
・次回の新色のお話
・最近また、システム手帳が注目されている
などなど、楽しいお話を伺えました。お二人とも、ご自分のシステム手帳を手元に置いて進行されていました。シンプルで、使い込まれていて、男の人の仕事道具!という感じがして素敵でした。
まとめ
両手の空く格好で、疲れにくい靴で、もしもインクが飛んでも落ち込まない服装で望むと非常に満足できるイベントだと思います。インクに詳しくない私でも、とても楽しかったです。
おみやげの万年筆クリーニングペーパーも、ステッカーも嬉しいです。
3時間30分間の苦楽を共にしてきた試し書き用のノートは、帰ってきてから何度も眺めています。
次回があるならまた参加したいと思いました。